不倫日記〜??｜愛音／グッドワイフ

おしぼりを拾い

何事もなかったのかのように

次長の隣の席に座り直しました


なんとなく触られた部分の余韻が

頭の中をよぎりました

以前未遂で終わった

ホテルでの一件を思い出してしまい

今夜は一線を越えてしまいそう…

という期待と予感とドキドキで


お酒もお料理も
ほとんど味を覚えていませんでした

次長は落ち着かない様子で
タバコを吸って
お酒をおかわりしていました

「さっきはごめんな。可愛くてつい」

と言われ恥ずかしくて
顔がぽっと熱くなるのがわかりました



「いえ、大丈夫です」



と答えるのが精一杯で
しかも


「もうお家帰らないと、奥さん心配するんじゃないですか？」



なんて嫌味を言ってしまいました



次長は少しムッとしながら
トイレに行くと言って、携帯を持って
席を立って行きました



あ、奥さんに電話するんだ…
って思って、悲しくなりました


え？これって嫉妬？
と驚きもあり、気持ちが落ち着きませんでした




次長が戻ってくると



「出ようっか？」
と…
お会計を済ましてきたみたいでした




「え？はい」

と急いでジャケットを着て
バッグをもって
スタスタ歩いて行く次長の後ろを
ついて行っていました




外はもう真っ暗で
肌寒い風が吹いていました



次長の後ろ姿を見ながら
なんて言うべきかを小娘ながら
考えていました





続く